音楽レビューVOL.16
「RADWIMPS4〜おかずのごはん〜」
「生」と「死」は常に紙一重なものであり、生きている限りいつだって誰にだって死ぬ可能性はある。死んだものは決して生き返らないが、生きているものはいつか必ず死ぬ。
当たり前の事かと思うかも知れないが、大抵の人間はこの「いつか死ぬ」という概念をあまり深く考えようとしない。
もちろん僕だってそうだし、いつか自分が死ぬなんてことを考えても何もプラスに働きはしない。
以上のことを踏まえるとRADWIMPSのコンポーザーである野田洋次郎はかなり異常な人間であるのかも知れない。
常に「死」という存在と向き合いながら、決して悲観することなく自身の中にある「生」と「死」のほんのわずかな隙間を「愛」と言う一言で
表現している。
「リアル」なんて言葉が嘘みたいにフィットしてしまう、それがRADWIMPSの奏でる音楽である。
このアルバムでは、特にそのようなテ一マがものすごい振り幅で描かれている。「生と死」そして「愛」の存在がひたすら「音」に注入された、まさに
「人間くさい」一枚。